未だ健在、ティムールタイタン

未だ健在、ティムールタイタン

ティムールタイタンはニューカペナの街角リリース時に私が考案し最終的にTier1の一つになったデッキだ。

ティムールタイタンはニューカペナの街角リリース時に私が考案し最終的にTier1の一つになったデッキだ。

Check out the English translation of the article below!

ドミナリアスタンダードを特徴づける強力なカードは《婚礼の発表》や《鏡割りの寓話》、《墓地の侵入者》など、3マナに多い。それに対し2マナアクションは弱く、最強の2マナアクションは相手の3マナアクションへの打消しだ。ティムールカラーは打消しに、最強のカードの一角である《鏡割りの寓話》とその最高のコピー対象である《産業のタイタン》を使える色である。

とはいえ、エースカードであった《黄金架のドラゴン》と《ガラゼス・プリズマリ》がない今でもティムールタイタンを使う価値はまだあるのか?

ティムールタイタンがローテーションにより受けたのは悪い影響だけではない。いかにティムールがドミナリアスタンダードで良いポジションにいるかをリストと一緒に見てみよう。

Temur Titan
by Noriyuki Mori
Buy on TCGplayer $376.3
Standard
Midrange
best of 3
4 mythic
32 rare
7 uncommon
17 common
0
1
2
3
4
5
6+
Creatures (10)
2
Jewel Thief
$0.70
Instants (16)
1
Voltage Surge
$0.35
3
Make Disappear
$1.05
2
Negate
$0.70
1
Abrade
$0.35
1
Essence Scatter
$0.35
1
Rending Flame
$0.35
Sorceries (1)
1
Silver Scrutiny
$0.49
Artifacts (2)
Enchantments (4)
Lands (27)
1
Forest
$0.35
2
Island
$0.70
3
Mountain
$1.05
4
Rockfall Vale
$11.96
2
Yavimaya Coast
$1.18
4
Shivan Reef
$2.36
60 Cards
$191.1
Sideboard
3
Voltage Surge
$1.05
1
Fading Hope
$0.39
1
Negate
$0.35
1
Abrade
$0.35
1
Rending Flame
$0.35
1
Silver Scrutiny
$0.49
15 Cards
$17.41

ドミナリアスタンダードの特徴

①クリーチャーサイズの基準値は3/3

現スタンダードではローテーション前に比べ、フェアな地上での盤面の取り合いをする機会が増えた。ここで3マナクリーチャーとしてパワータフネスが3/3以上あることが求められる。これは以下の要求を満たすためである。

・《鏡割りの寓話》のゴブリントークンに一方を取れる

・《切り崩し》で除去されない

・《勢団の銀行破り》搭乗できる

・《墓地の侵入者》と相打ちできる

・《税血の収穫者》に血トークンが一つのとき交換されない

加えて、《ヴェールのリリアナ》の登場により、場に出たときや死亡時の誘発が重要になった。またこれらの能力は《鏡割りの寓話》との親和性も高い。

《茨橋の追跡者》に加え、《宝石泥棒》はこれらの要求を満たしている。

《茨橋の追跡者》は調査による継戦能力と高い打点を持ち、柔軟なプレイを可能にしてくれる。《墓地の侵入者》と相打ちしてリソース勝負に持っていくもよし、《勢団の銀行破り》を出してきた相手にアグロ気味にダメージレースを仕掛けるもよし。

《宝石泥棒》を所詮はリミテッドカードと侮ることなかれ!3マナ以降が重要な環境で「どちらが構えながら先にクロックを展開するか」のゲームになることは多い。宝物でそれを1ターン早める動きは強力だ。加えて警戒とトランプルの組み合わせは《放浪皇》に有効である。

②ダメージランドを使ったマナベース

MDFCと入れ替わりでスタンダードに現れたのは色マナを出すときに1点のダメージを受ける土地、通称ダメランである。序盤の動きの安定のためにダメランの採用はやむを得ないが、ライフは現スタンダードでは大切なリソースだ。ダメランから受けるダメージは可能な限り減らしたい。

ティムールは単色カードの割合が大きいグッドスタッフデッキであるので各カードの色拘束が薄い。そのためダメランを使うデメリットがエスパーやグリクシスといった他の3色デッキに比べ小さい。《死体鑑定士》や《策謀の予見者、ラフィーン》をプレイするために2点や3点のダメージを受けたことがあればこの恩恵の大きさがわかるだろう。

③3マナアクションを巡るゲーム

既に述べたように現スタンダードのプールは2マナ域が弱く、3マナ域以降が強い。先に3マナのアクションを通した方が大きく有利になれるという特徴がある。そのため、3つ目の土地が出ても青いデッキ同士では《かき消し》を構え合って自分から動くことができない展開になることがしばしばある。

このような展開で強いのが《勢団の銀行破り》だ。カウンターを構えて相手がアクションを取ってこなければマナを手札に変えることができる。そしてやがて来るリソースのぶつけ合いをため込んだ手札で制そうというわけだ。

《勢団の銀行破り》を出されたときには自分から動くしかない。そこで力を発揮するのが《連携探索》である。

このカードは2マナのカウンターを構えながら3マナアクションを取ることができるターンを1ターン早めてくれる。相手が先攻2Tに《勢団の銀行破り》を出して3Tにアクションを取らずに構えてきたら?《連携探索》で加速して先攻後攻を入れ替えてやればいい。先に動けるのは我々だ。

以上、《鏡割りの寓話》と《産業のタイタン》のパッケージはもちろん、残りの枠を埋めるカードも新環境にしっかり適応できることがおわかりいただけただろうか。

サイドボーディング

先攻後攻

マッチアップごとのインアウトの前に先攻後攻のインアウトについて言及したい。先攻後攻の理想の動きは明確に異なる。まず後攻は相手に先に3マナのアクションをされないために2Tはカウンターを構えたい。後攻は先にドローすることができるのでリソース量でアドバンテージがある。交換を繰り返して先攻のテンポを殺しながらリソース勝負をしたい。それに対し先攻の2Tの理想のアクションは《勢団の銀行破り》である。《勢団の銀行破り》があれば構えながらマナを手札に変えることができるので、後攻が交換によりリソース勝負を仕掛けることはできなくなる。構え合いをすれば《勢団の銀行破り》があるプレイヤーの圧倒的有利だ。

後攻では《勢団の銀行破り》を出すタイミングが遅い。そのため、序盤に場に出して徐々にアドバンテージを取る《勢団の銀行破り》よりも使ったターンに一気にアドバンテージを取る《銀の精査》が強いことがある。

除去についても先攻後攻とサイド前後で好ましいものが異なる。メインでは軽い《勝利の炎》を採用している。これは押し付け性能の高い《産業のタイタン》で押し切ることを視野に入れテンポを重視している側面がある。だがサイド後では相手の妨害が効果の大きいものに代わり、押し切ることのできる展開が減る。そこでこちらも《黙示録、シェオルドレッド》など高タフネスのものを含む相手の脅威に確実に対処することが重要である。カードを交換することの重要度は後攻であればより高まる。

マッチアップ

先攻を想定してマッチアップごとのサイドボード例を示す。

VSエスパー

INOUT
+1 否認-1 銀の精査
+2 心悪しき隠遁者-1 電圧のうねり
+1 勢団の銀行破り-1 かき消し
-1 削剥

こちらのクリーチャーは警戒持ちが多いので《放浪皇》に強い。またクリーチャーの質で勝っているので、他のクリーチャーがあってこそのカードである《策謀の予見者、ラフィーン》や《漆月魁渡》は本質的な脅威ではない。クリーチャーのパワータフネスを上げる《婚礼の発表》をカウンターするか、《産業のタイタン》で破壊するかのゲームになる。

VSジャンド

INOUT
+1 否認-1 銀の精査
+2 未認可霊柩車-1 電圧のうねり
+1 勢団の銀行破り-1 宝石泥棒
-1 削剥

相手もまた《産業のタイタン》を使うデッキで、《ギックスの残虐》や《豪火を放て》という長いレンジで強いカードを使う。カウンターは温存したくなるが、《鏡割りの寓話》による宝物と《ウィンドグレイスの魂》によるランプがあるので《かき消し》を温存すると腐りやすい。

VSグリクシス

INOUT
+1 否認-1 銀の精査
+1 引き裂く炎-1 電圧のうねり
+1 勢団の銀行破り-1 削剥

クリーチャーが大きいことが有効なため有利な相手である。《黙示録、シェオルドレッド》をカウンターできず処理もできないことが一番多い負け筋である。《引き裂く炎》を入れて丁寧に勝ちを拾うサイドをする。

Vs赤系アグロ

INOUT
+1 家の焼き払い-1 銀の精査
+3 電圧のうねり-1 勢団の銀行破り
+1 消えゆく希望-2 かき消し
+1 削剥 -1 否認
-1 茨橋の追跡者

《産業のタイタン》まで繋げれば大抵勝ちであるのでリソースカードを大幅に削って除去をサイドインする。

Vs黒単/ラクドスミッドレンジ

INOUT
+1 否認-1 銀の精査
+1 引き裂く炎-1 電圧のうねり
+1 勢団の銀行破り-2 勝利の炎
+1 家の焼き払い

《墓地の侵入者》や《ヴェールのリリアナ》はコンバットで処理し、スペルは《黙示録、シェオルドレッド》や《絶望招来》への対処に使いたい。

Tips and Tricks

・このデッキは攻めと守りを柔軟に立ち回れるミッドレンジの醍醐味がある。攻めに転じるタイミングを逃さないように。必ずしも《産業のタイタン》を待つ必要はない。攻めて攻めて攻めろ!

・《産業のタイタン》のモード選択で盾カウンターには《魂転移》、《絶望招来》、《放浪皇》など裏目が多い。迷ったら使わないほうがよい。

・《鏡割りの寓話》が裏返っても歯を見せるのは早い。コピー対象の除去からの負けをケアして慎重にプレイしたい。自ターン終了時に相手が《勢団の銀行破り》で土地を寝かせたタイミングは安全にアドバンテージを取れるチャンスだ。

Iroas, God of Victory Art

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Noriyuki Mori
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